【DApps総研レポート】69%の人がオンラインで旅行を検索 そこに潜む不平等とそれをブロックチェーン技術がいかに解決するか|DApps(ブロックチェーンを活用したアプリケーション)のことなら

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【DApps総研レポート】69%の人がオンラインで旅行を検索 そこに潜む不平等とそれをブロックチェーン技術がいかに解決するか

(1)現在の旅行業界 〜オンライン検索→実際に予約するまでのプロセス〜

 国内、海外問わず旅行にいく際には、SkyscannerやExpediaなどのオンラインサイトを使う方が非常にたくさんいます。JTB総合研究所の『海外観光旅行の現状 2018』によると、インターネットによる旅行申し込みは、インターネット以外での申し込みに対し約2対1の比率となっています(※1)。しかし、その一方で18〜29歳の若い世代ではオンラインで予約せず、窓口に足を運んで旅行予約する人たちも増えている、との研究結果もあります。(参照:※1: 『海外観光旅行の現状 2017』ではインターネットによる申し込みは「69.1%」と明記)

 検索サイトで「目的地」「日程」「予算」などを入力すれば、ものの1〜2秒で検索結果が表示されます。宿泊先や周辺の旅行情報などを確認し、気に入ったものがあれば予約をする、という過程を経てユーザーはオンラインで旅行をプランニングできます。

 ただし、このオンラインサイトを嫌厭する動きが出始めています。その理由は、検索に引っかかるプランはどれも魅力的ですが、どれを選んだらいいのかがわからなくなってしまっている、という逆説的な状況があることです。

 

▶︎Point:オンライン予約サイトの課題:誰も得しない、喜ばない

 つまり、情報過多な状況のせいで、ユーザーが旅行プランを選びにくくなっているのです。

 

 たとえば、レビュー。ほとんどすべてのホテルやプランにレビューがついていますが、それらの中にはサクラと呼ばれる人たちが依頼されて書いたレビューも含まれています。そのため、どれをどこまで信じたらいいのかをユーザーサイドは判断できないのです。

 

 また、広告もユーザーのオンラインサイトに対する満足度を下げる要因になっています。どの広告をユーザーの画面に表示するのかは、そのユーザーがブラウザに記録している検索履歴などがもとになります(検索連動型広告)。しかし、その検索履歴をもとに表示される広告が、必ずしもユーザーの趣味嗜好にあっているかというと、そうとは限りません。かつ、ユーザーにとっては「有益な情報」ではなく、単なる「ノイズ」になってしまっている可能性も否定できません。

ユーザーにとって「ノイズ」でしかない広告は、それに費用を払っている側からすると不要な広告です。このような広告の存在は、掲載しているオンラインサイトにとっても、そのサイトに掲載しているホテルなどのサービス提供者にとっても、好ましい状況とは到底言えません。

 

(2)ブロックチェーン技術によりどう変わりうるか(プロジェクト概要紹介)

 このような状況を改善するためにブロックチェーン技術を採用、旅行マッチングを最適化しようとする試みがベトナムで行われています。それを主導しているのは旅行テック企業「Triip」です。零細企業・個人まで網羅する旅行マッチング「Triip Protocol」を構築し、ブロックチェーンの技術に対してなじみや知識がない人であっても簡単に使え、かつ、嗜好にあった旅行プランを選べるような仕組みを構築しています。

(引用元:https://www.triip.me/

 

 Triipは株式会社ガイアックスの子会社であるGaiaX Global Marketing & Ventures Pte.Ltd. (本社:シンガポール、CEO:石川 潤、以下GGMV)が出資している会社です。Triip protocolの導入により、旅行者にとっては有用な情報が提供されるメリットがあり、旅行や施設を提供する事業者にはターゲットを絞って効果的な広告(かつ、ユーザーに喜ばれる広告)を出すことなどが可能になります。

 

 オンライン予約サイトには、大手旅行会社によるマーケティング施策としての広告があふれています。これでは、中小企業や個人で真に価値のある面白い旅行体験を提供している人たちと、ユーザーが繋がる機会を逸してしまいます。このような機会損失は、検索連動の広告であふれたサイトでは、はっきりとは見えませんが実際に起こっていることであると考えられます。

 

 そこでTriipでは、ブロックチェーン技術を採用し、旅行者とサービス提供者が匿名性を担保しつつも直接的に接触できるようにするプロトコル「Triip Protocol」を開発しました。これを使うことで、業者はサービス申し込み確度の高い人に絞り、高い費用対効果を望める広告を打つことが可能になります。旅行者は、サービスに対するレビューを書くことで旅行会社から謝礼を受け取ることができたり、個人を特定されない形での情報提供をすることでよりよい旅行開発に貢献することもできるようになる、と期待されています。

 

(3)まとめ

 ブロックチェーン技術の導入により期待されることは「情報の改ざん耐性が高いことによる信用コストの削減」「システムダウンしないネットワーク構築」などがあげられます。これらのうち、これまでのインターネットと異なる注目すべき特徴の一つは『大手の第三者機関にビジネス機会をとられずにすむ(平等なビジネス環境の構築)』にあるのではないでしょうか。Triipはその一例であり、このプロトコルが旅行業界において顕在化しつつある不平等、すなわち、多額の費用をかけたマーケティングを実施できる企業だけが生き残ることができるという状況を是正することができるように思われます。今後、このプロトコルを導入する企業が増えることを期待して見守りたいところです。

 

 

▼関連URL

・JTB総合研究所 『海外観光旅行の現状 2018』

  https://www.tourism.jp/wp/wp-content/uploads/2018/07/release_overseastrip_2018.pdf

・JTB総合研究所 『海外観光旅行の現状 2017』

  https://www.tourism.jp/wp/wp-content/uploads/2017/06/overseas-trip-current-2017.pdf

・Triip Protocol概要&TriipMiles ICO紹介ページ

  https://ico.triip.me/

 

▼参照PR記事

・ベトナム発の旅行テック企業Triip、ブロックチェーン技術により世界初、零細企業・個人まで網羅する旅行マッチング「Triip Protocol」を構築

 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000267.000003955.html