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エンターテインメント業界のクリエイターに自由な作品作りの場を提供 “ACG Network”

■現在のエンターテインメント業界構造

 世の中には、漫画、映画、演劇といった様々なエンターテインメントがあります。これらのエンターテインメントは、企画を立案する人、それを承認する人、演じる人(アーティスト)、アーティストを支える人(サポートスタッフなど)、それらを観て楽しむファン、といった様々なプレイヤーが共存して成り立っている業界です。

 

 たとえば映画。上映開始された映画の本数だけを見ると、毎日3本の映画が上映開始されていることがわかります(データ引用元:2017年 全国映画概況 http://www.eiren.org/toukei/img/eiren_kosyu/data_2017.pdf)。ただし、これは企画案が通って最後まで撮影された映画だけを指し、一方で、クランクインする前の企画段階でストップしてしまった映画も多数あることが容易に想像できます。

 

 

 映画に限らず、エンターテインメント業界では、企画の決定権を持っている意思決定者(企画決定者)が非常に力を持っています。これは裏を返すと、必ずしもユーザーが観たい・聞きたい・体験したい、と思っているコンテンツを業界人が作っているとは限らない、ということです。

 

 つまり、「ユーザーが楽しめるか」という観点もさることながら「売れるかどうか」という観点も入っていることは否定できません。この観点が入ることで、多額の制作費をかけたにも関わらず、興行収入がほとんど入らなかった映画、原作のファンが大いに期待していたにも関わらずその期待を裏切ってしまった映画など、探そうと思えばいくらでも見つかりそうです。


 

 たとえば、映画『カメラを止めるな』(参照:映画『カメラを止めるな』公式ページ:http://kametome.net/index.html)は、大手映画会社が採用するとは思えない企画内容として日本中で大きな話題を呼びました。低予算、かつ、無名だからこそこの映画は作れた、と製作者は語ります。その一方で、大手制作会社が作った映画の続編が非常につまらなくなっており、観た人からネガティブなコメントがレビューサイトに並ぶ、という状況も日常茶飯事です。このように、大手制作会社が企画を策定したからといって多くの人に感動や喜び、驚きなどを生み出す作品が生まれるとは限らないのです。

 

 また、映画が配信され、興行収入が計算されたのち、企画決定者や撮影クルーなどのもとに収入が分配されるまでには時間とコストがかかります。

 

 このような複雑な業界構造はエンターテインメント業界に限らず、どの業界にも散見されます。そこで、アニメ・コミック・ゲームなどエンターテインメント業界における企画決定者の意向・趣味嗜好に偏った企画決定権を、ネットワークに参加している利用者の手に渡す、というコンセプトでシステムおよびプロダクト開発を進めているのが「ACG Network」です。言い換えるならば、エンターテインメントの企画決定を会社の意思決定者ではなく、ネットワークに参加している人たちでできるようにするプラットフォームを構築しているのです。

 

■ACG Networkとは

 2019年に本格サービス開始予定のACG Networkは、ブロックチェーンの技術と独自のスマートコントラクトを用いて開発されているプラットフォームです。このプラットフォームでは、アニメ・コミック・ゲーム・ドラマ・映画等のジャンルで、コンテンツの投稿、コンテンツの企画案投稿、コンテンツや企画・プロジェクト案に対する応援コメント投稿や、資金調達を可能とするクラウドファンディング機能が提供されます。

 

 これまで各業界の企画決定権者である個人に委ねられていた『企画決定』という最重要事項を、登録会員全員が参加可能な投票形式にします。これにより、誰もが内容と結果をチェックできる“ガラス張りの状態”での確認が可能になりました。さらに、このプラットフォームはグローバルで利用可能なため、例えば日本のクリエーターが企画を立案・ネットワークに提案し、中国などアジア諸国の人から企画の後押し、およびクラウドファンディングで資金調達などが可能になります。様々な事情でデビューできずにいるクリエーター予備軍が、実質無料でACG Networkに企画を登録・公開し、その価値を全世界に問うことができるのです。

 

 

 

 

 

 

ブロックチェーン技術を用いることで、これまでブラックボックスとなっていた下記の要素を明確にすることができます。

 

・企画やコンテンツの登録やそれらへの応援・二次投稿等のユーザー行為

・プロジェクト公開後までの全履歴

・最初の投稿者が所有すべき著作権や二次利用の条件

など

 

企画や作品を創造した当事者に適正な権利、およびその権利の移譲ができる権限が残らないなどの問題が起こりがちなエンタメ業界において、企画発案者の著作権に関して大きく配慮した仕組みでもあります。

 

■まとめ

 これまで企画決定者によって不出の名作になってしまっていた、忘れ去られた企画。もしかすると、それらは企画決定者にとっては面白くなくとも、一般ユーザーにとっては「ぜひ実写化してほしい!」と感じる企画だったかもしれません。

 

 この企画立案者、企画決定者、作品の登場を待つユーザー間に立ちはだかる無駄の多い業界構造を根底から変える技術として、ブロックチェーン技術に期待が寄せられています。ただ、このプラットフォームが業界の新しい価値基準になったり、継続可能な形で存続するためには、どのように登録ユーザーを増やすのか、暗号通貨を使ったことのない人たちにどうやって使ってもらうようにするのか、といった障壁が依然として立ちはだかっています。

 

 しかしながら、これらの障壁を下げることに成功すれば、これまで市場に出回ることのなかった新しいエンターテインメントが世の中に誕生するポテンシャルもあります。今後の動き、特に2019年からのサービス開始には多くの人の注目が集まることでしょう。

 

 

 

▼参考

ACG Network

https://acgn.io/

 

ブロックチェーン技術で世界に自慢のコンテンツをアピール!ACG業界を変えるサービス「ACG Network」のβ版と構想が発表に!

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000035613.html

 

話題の映画『カメラを止めるな!』上田監督 借金まみれホームレス同然からの大逆転

https://www.asahi.com/and_M/articles/SDI2018072766021.html

 

社会現象『カメラを止めるな!』と『セーラー服と機関銃』 長回しワンカットの深い世界

http://bunshun.jp/articles/-/8675

 

映画『カメラを止めるな』公式ページ

http://kametome.net/index.html

 

カメラを止めるな!(Wikipedia)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A9%E3%82%92%E6%AD%A2%E3%82

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