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ブロックチェーンでも使用される公開鍵暗号、その利点とは?

2018.10.15

コラム

ブロックチェーンでも使用される公開鍵暗号、その利点とは?

暗号技術として社会を支える公開鍵暗号
ブロックチェーンの技術概念を支える重要な要素のひとつには、暗号技術を挙げることができます。ブロックチェーンを基盤技術とするビットコインなどが、総称して「暗号通貨」とも呼ばれるところからうかがわれるように、暗号技術はこの領域の仕組みと深く関わっており、その基礎を身につけることで、ブロックチェーンや暗号通貨(仮想通貨)の理解も格段に深めることができるようになります。

あらゆるシーンにICT活用が広がる現代、暗号技術はこのほかにもさまざまなところで活躍、情報の保護や通信の秘密、本人確認が必要な各種個別サービスなどの基礎を支える社会インフラとして、必要不可欠なものとなっています。

今回はそうした暗号技術の代表的な2種類のうち、シンプルな発想から生まれた共通鍵暗号の問題点を解消、進化した方式として利活用が広がっている公開鍵暗号について取り上げ、その特徴やメリットを解説していきます。

公開鍵暗号方式とはどんなもの?
公開鍵暗号は、公開鍵(Public key)と秘密鍵(Private key)の対になる2つの鍵を用い、データの暗号化と復号を行う方式です。計算処理として、秘密鍵から公開鍵を求めることは容易に可能ですが、オープンな経路を行き交う公開鍵から秘密鍵、暗号鍵を求め、解読することはほとんど不可能な性質をもっています。

加えて、公開鍵で暗号化したデータは対応する秘密鍵でしか復号、解読することができず、逆に秘密鍵で暗号化したデータの復号も、対になる公開鍵でしか行えません。

公開鍵暗号方式が生まれるまで一般的だった共通鍵暗号の場合、データの暗号化と復号で同じ鍵を用いるため、鍵の受け渡しをいかに安全に、確実で間違いのない方法で、指定すべき相手に対し実行するかが大きな課題でした。

そこで鍵の安全な受け渡しが難しいなら、そうした鍵の行き来を不要にする暗号方式とすればよいというアイデアが生まれ、考え出された画期的な方法が公開鍵暗号方式なのです。よってこの方式には、共通鍵暗号の弱点をなくす、鍵の受け渡し管理を不要にして安全性を高めたという優れたポイントがあります。

特定の相手だけが元データを安全に受け取れる!電子署名の仕組みへの応用も可能
公開鍵暗号ではまず、数学的な関連をもった対になる公開鍵と秘密鍵をユーザーごとに生成します。通常、各ユーザーはこれを1組保持しておけばOKです。

データを特定の相手にのみ送信し、他からは見えないようにしたいとき、送信側は相手が指定した公開鍵を用いて暗号化を実行、データを送ります。受信者は暗号化済みのデータを、自分の手元だけにある秘密鍵で復号、意味のある情報データとして取得するという流れになります。

ここで用いるネットワークはオープンなものでよく、仮に悪意ある第三者が通信を傍受して、暗号化されたデータと公開鍵を取得しても、秘密鍵がないため復号できず、元データを見ることはできません。

ネットワーク経路の安全性が要求されず、秘匿性の高い重要データも手軽にやりとりできるメリットがあり、ユーザーは秘密鍵のみをネットワークから切り離したところで厳重に管理するなどしておきさえすれば、情報漏洩などのリスクをなくすことができます。

公開鍵暗号方式は、こうして特定の相手だけがデータを受け取って閲覧したり、編集したりできる仕組みを、高い安全性のもと、一般に開かれたネットワークを利用しながら構築できるのです。

また逆向きに用いれば、ブロックチェーンで利用されている電子署名としても機能します。まずデータの送信者がペアになった秘密鍵と公開鍵を持ち、秘密鍵でデータの暗号化を行います。そして指定の公開鍵で復号するようメッセージをつけて暗号化したデータを送るのです。

データを確認する人々は、指定された公開鍵で復号し内容が確認できれば、そうしたデータの作成と送信が行えるのは、本人だけであり、正しい経緯のものと証明されたとして情報を取り扱えるようになります。

いかがでしたか。公開鍵暗号はオープンなネットワークであるインターネット環境に適し、特別なアルゴリズムで見出された関連性を有する2つの鍵を暗号化と復号に用いることで、通信の秘密をきちんと確保した、安全なやりとりを可能にすることができる暗号技術です。

汎用性が高く、鍵の管理も容易で通信相手が増えても、その数を少なく保てるメリットもあります。逆向きに用いることで、電子署名も叶えられ、その仕組みはブロックチェーンの重要な要素ともなっています。現代の基礎知識として、ぜひ押さえておきましょう。

(画像は写真素材 足成より)