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プライベートチェーンとは何か?特徴をまとめて理解しよう!

2018.09.28

コラム

プライベートチェーンとは何か?特徴をまとめて理解しよう!

ブロックチェーン技術にあるプライベートチェーンとは?
仮想通貨を支える基盤技術として世に知られるところとなったブロックチェーン技術は、さらにオープンソースで開発が進み、現在大別して2種類のタイプが存在するものとなっています。1つはパブリックチェーン、そしてもう1つがプライベートチェーンです。

広義のブロックチェーンとされているこの2種ですが、その特徴・性質はまったく異なっています。後述しますが、昨今は応用において、プライベートチェーンが注目されることも増えてきました。そこで今回は、パブリックチェーンとの違いもみながら、プライベートチェーンとはどのようなものか、学んでいくこととしましょう。

パブリックチェーンは、従来のブロックチェーン、オリジナルのブロックチェーンといえるもので、ブロックの生成やトランザクション(取引)の承認プロセスに、不特定多数の誰もが自由に参加できる、まさにオープンな、中央集権的管理者も不在の分散型をとった仕組みです。

高い透明性と改竄不可能性が最大の魅力で、世界中の参加者が自由にアクセスして参加・取引し、そのブロック内データを閲覧できる点、関連し合うことで参加者が増すほどに真正性を保証する度合いを高めて、正しく残り続ける記録とするところに大きな特徴があります。仮想通貨として最も知名度の高いビットコインに代表されるブロックチェーンは、このパブリックチェーンです。

一方、今回スポットをあてるプライベートチェーンは、公共の“パブリック”と対概念をなす“プライベート”という名称が示すように、参加に制限が設けられていて、特定の組織やグループ内にあるメンバーしか利用できないブロックチェーンとなります。

参加者が特定でき管理者も存在するブロックチェーン
プライベートチェーンは、管理者が存在するか否かと、合意の形成・承認を担うのは誰かという点で、パブリックチェーンと区別できます。プライベートチェーンでは、トランザクションデータなどを収めるブロックの生成や、その同期、次のブロックをつなげることによる検証と承認といったブロックチェーンネットワークのプロセスに参加できるのは、許可された組織内のユーザーメンバーなど、一部の参加者(ノード)に限定されています。

そのため不特定多数が参加し、無制限に拡大されていくパブリックチェーンと違い、参加者総数を把握することができますが、ネットワーク参加の権限が一部のノードに集中、限られたものになり、完全に自律分散的な仕組みとはいえないものとなっています。

嘘をついたり、不正を働いたりする可能性がある、開かれた場の不特定多数参加者を前提とし、民主的なかたちをとるパブリックチェーンに対し、参加を認められたメンバーは互いにルールを守る、嘘はつかないという前提で、信頼し合って成立させているシステムがプライベートチェーンということもできるでしょう。

システムをスムーズに、適正に運用していくため、特定の管理主体が存在することも大きな違いで、必然的にその管理主体はネットワークにおける特別大きな権限を有するものになり、中央集権的なブロックチェーンとなっています。

ブロックチェーン上に記録されたデータの閲覧、読み取りに関しても、管理主体が自由に設定変更できるのが一般的で、広く公開したり、関係者のみに限って閲覧可能としたり、アクセス権限を設けることができる仕様でもあります。

プライベートチェーンのメリット・デメリット、その必要性
こうして特徴をみてくると、プライベートチェーンは、オリジナルのブロックチェーン、パブリックチェーンとはかなり異なった性格のものであることが分かります。よって、そのデメリットは、従来のブロックチェーンに対する基礎知識をもった勘のいい方なら、比較的簡単に想像がつくでしょう。

自律分散的な仕組みでなく、管理主体が存在する中央集権的なものであるため、その管理主体が内部で不正を働くリスクがあり、透明性は低下、検閲のリスクも出てきます。ブロックチェーン技術をベースとしない、これまでのシステムやサービスとの差異化も図られにくくなるでしょう。

特別な権限をもったポイントが存在すれば、そこに故障・障害が発生したり、攻撃によるダメージが生じたりすることで、データが失われてしまうリスクも高まります。分散的で不特定多数のノードによる検証・承認で支えられていた、堅牢性や永続性、耐改竄性、安定性の高さ、透明性の高さといった他にないメリットは失われてしまうのです。

ではなぜプライベートチェーンが必要とされるのでしょう。それはやはりパブリックチェーンにないメリットがあるからに違いありません。パブリックチェーンのようなブロックチェーンでは、数多くの参加者による承認や合意形成を必要とするため、処理に多大な計算リソースと時間がかかる点が問題になります。

プライベートチェーンの場合では、この問題を回避し、取引承認や必要な仕様変更の合意形成などを、高速で実行することが可能になります。また時間や計算リソースがあまりかからず、ノードへのマイニング報酬(承認に伴って発生するインセンティブ)を不要とできるため、かさみがちなネットワーク手数料をなくすこともできます。

信頼できる管理主体が先導することで、適正な運用環境とその維持が確保されてさえいれば、こうした点はユーザーにとって大きなメリットとなるでしょう。

参加者総数などを把握した上で、許可メンバーのみで運用、その情報公開も管理側のコントロールが働いた状態でなされますから、ユーザー個々がそれぞれに全責任を負わなくとも、自然に最低限のプライバシー保護が図られるといったメリットも生まれやすくなります。

管理主体にとっては、把握可能な集団、一定の組織内でサービスの検証や仕様変更・機能改善などの技術開発を進めていけるため、積極的な利活用や応用、漸次的に攻めた展開をさせやすいメリットもあります。書き換えが事実上不可能で、常に不特定多数に開かれているパブリックチェーンでは、これらのメリットを効かせた活用は難しいでしょう。

プライベートチェーンにはこうした特徴があり、主に金融機関や企業がサービスや社内プロジェクトでの活用を試みて取り組みを始めています。迅速で効率のよい処理、中央による管理のしやすさをポイントとしたプライベートチェーンは、パブリックチェーンとはまた異なった領域で、活躍していく可能性がありそうですね。

(画像は写真素材 足成より)