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注目の新型クラウドストレージ「Storj」とは?

2018.08.29

コラム

注目の新型クラウドストレージ「Storj」とは?

DropboxやOneDriveとはどう違う?未来のクラウドストレージ「Storj」
近年はさまざまなサービスがクラウド化され、もはや“クラウド”と意識することなく利用することが日常の景色となっています。とくに画像や音楽、動画といった大きなデータを数多く取り扱うことも増え、ストレージサービスは身近で不可欠なものになっているでしょう。

そうした中、全く新しいクラウドストレージとして、さらに注目の仮想通貨として、将来が有望とみられているものに「Storj」(STORJ)があります。ストレージサービスとしておなじみのDropboxやOneDriveとは何が異なり、どういった点が革新的なのでしょうか。今回はこの「Storj」を徹底解説します。

ブロックチェーンを利用した「Storj」
「Dropbox」は米・Dropbox, Inc. が提供するオンラインストレージサービスで、「OneDrive」はMicrosoftの提供するWindows Liveサービスのひとつに位置づけられたオンラインストレージです。いずれも、ファイル共有や同期をサポート、記憶容量を提供するとともに、ワークスペースとしての環境活用を支援します。

ここで注意したいのは、それぞれDropbox社やMicrosoft社といった特定の事業者によって管理・提供され、運営がなされているものであるということです。ユーザーは提供元を信頼し、そのルールに同意してサービスを利用します。つまりサービス上では、絶大な権限が提供事業者にあり、中央集権型の仕組みで成り立っているのです。

それに対し「Storj」は、P2Pとブロックチェーンの仕組みを利用した分散型クラウドストレージサービスのプラットフォームであり、特定の管理・運営主体をもちません。よって非中央集権型のクラウドストレージとなっており、改竄が不可能な公のデータベースのように機能しています。この点が従来のサービスとは大きく異なる、最大の特色です。

Dapps(分散型アプリケーション)の応用例として、オンラインストレージは有望視されているひとつですが、「Storj」はそれをいち早く実現した先駆的存在といえるでしょう。開発を手がけたのは、ソフトウェアエンジニアのShawn Wilkinson氏と、ビットコインマイナーであり弁護士でもあるJames Lowry氏とされています。

「Storj」の仕組みと成り立ち、将来性
従来の中央集権型といえるオンラインストレージでは、データが事業者の中央サーバーで集中管理されます。そのため、ハッキングでデータが盗み取られたり、破壊されたりするリスクがあります。また内部不正として、管理関係者による検閲やデータのコピーがなされる可能性もゼロではありません。これはストレージサービスの性質上、非常に大きな課題です。

「Storj」は、この問題点をP2P、個と個の通信ネットワーク、ブロックチェーンの技術概念により解消しています。「Storj」では、ユーザーが保存しようとするアップロードされたファイルを、まず32MB単位で分割、細分化します。この細切れになった断片は「Shard」と呼ばれ、暗号化されます。

そして、その暗号化したものをブロックチェーンでつながっている全ユーザーのコンピュータ(ノード)と共有し、保存するのです。ファイルへのアクセスや閲覧には秘密鍵が必要で、ユーザー本人でなければどんな操作も行えません。

断片の「Shard」は各ノードで保存されますから、どこかが攻撃を受けたり、物理的破損・故障を起こしたりしてダウンしても、元データが失われることはなく、安全に保持され、ファイルを正しく復元することができます。

このように「Storj」は、ブロックチェーンならではの安定性と透明性、不正・改竄が事実上不可能で高い信頼性を確保できるクラウドストレージサービスとして構築されています。ファイルストレージに特化したシンプルで使いやすい操作性と、安価で分かりやすい料金体系も魅力で、次世代のオンラインストレージとして主流をなすものへ成長するだけの可能性も秘めています。

ユーザーにはインターフェースとして「MetaDisk」というアプリケーションが提供されますが、これを用いると、ファイルの共有や保管は、直感的なドラッグ&ドロップの操作ですぐに実行できます。ネットワークスピードも従来のクラウドストレージに比べ、10倍近く速いとされ、快適に利用することができるでしょう。

大手のストレージサービスよりも圧倒的に安価な料金は、「STORJ」という独自トークンで支払うこともできます。トークンはサービスの維持にかかるテクニカルサポートや、開発タスク、手持ちの余っているストレージを提供するといった行動で獲得でき、仮想通貨としてのオリジナル経済圏も成立しています。

「Storj」は、かつてカウンターパーティのプロジェクトで、2014年8月に実施された最初のICOでは、トークンも「StorjCoinX」という名称でした。このときは目標の9,800BTCに遠く及ばない、910BTCの調達にとどまりましたが、2017年5月に行った2度目のセールで、エコシステムとプロトコルへの資金投入による開発加速、ビットコインからイーサリアムへのブロックチェーンネットワークの移行、トークン量の戦略的変更を掲げることにより高い支持を集め、初日で上限目標額の資金調達に成功、ブロックチェーンの移行が実行され、トークンも「STORJ」となりました。

なお、仮想通貨「STORJ」の取引は、2017年7月にスタートし、2017年末に価値が急騰、2018年に入ってからは市場全体の動きにそった安定的で堅調な推移となっています。

いかがでしたか。「Storj」とトークンの「STORJ」について、概要が理解できたでしょうか。高い安全性と利便性を有し、低コストで確実にデータの保存・管理が行えるクラウドストレージサービスは、世界中の膨大なニーズが見込めるものですから、今後分散型のメリットが認知されていくに従い、飛躍的な成長を遂げる可能性があります。ぜひ今から動向をチェックしておきましょう。

(画像はStorj公式サイトトップページより)