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ブロックチェーン理解のポイント!自律分散システムとは?

2018.07.30

コラム

ブロックチェーン理解のポイント!自律分散システムとは?

ブロックチェーンを特徴づける画期的仕組みを理解しよう!
近年、仮想通貨を支える技術概念として注目されたブロックチェーンへの関心が高まっています。ブロックチェーンは、簡単にまとめると、不特定多数の参加者があり、その中に不正を働く存在や正常に動作しない者があったとしても、正しいやりとりを維持することができ、事実上改竄が不可能で、システムが停止することもない、そのネットワークにおける多数の参加者で同一のデータを分散保持させて真正性を確保していく仕組みといえます。

しかしこの説明では、まだ全容を理解することは難しいですね。実際、ブロックチェーンの定義は専門家らの間でもまだ定まっておらず、解釈に幅がある状態が続いています。しかしその特徴に対する見解はおよそ固まっており、その利点を活かした技術応用がさまざまに発案されてきているのです。

そこで今回はブロックチェーンがもつ特徴の中でも、代表的なひとつといえる「自律分散システム」について解説しましょう。ブロックチェーンの全体像を理解する基礎にもなりますから、ぜひここで確認しておいてください。

中心がない?管理者不在?だからこそ生まれるメリット
従来のシステムやサービス、組織では、経営者やサービス事業者など、大きな権限を有する特定のポイントが存在し、そこが全体の管理者となって運用するかたちが採られてきました。企業や国ならば、CEOや大統領が重大な意思決定を行うイメージですね。いわゆる中央集権型の仕組みが存在し、基本的にはトップダウンで物事が決定され、それによって全体が動いていきます。

これに対し、自律分散システムでは参加者すべてが対等な位置に置かれ、まさに“自律的”に動くものとなります。特定の管理主体や権限を有する中心部分が存在せず、互いに決定し合った処理を個々が実行することで、システムや組織を機能させていくのです。企業でいえば、経営者はいないが労働者はいる状態ですね。

もとは生体をイメージしたシステムで、それぞれの細胞が個別自律的に動作しつつ、それが全体としても協調し合って生物としての統合体を最適に維持する、機能させる役割を果たしていくような仕組みとして考案されました。

この自律分散システムは、個々が独立しているため、高い拡張性・柔軟性、リアルタイム性や可用性を確保しやすく、必要に応じて一部の追加・撤廃を行っても、システムの動作は問題なく維持されます。必要な場合にのみ、それぞれが発信する情報を共有し、協調制御がなされるため、無駄なく確実に、絶対に停止してはならないインフラなどの運用を行っていくことができると考えられます。

特異点となる中心がないため、外部サイバー攻撃などにも強く、また権限を有する管理者が、自らに有利となるような不正・改竄に手を染めるリスクもありません。管理者の都合でサービス提供が急に停止され、データが失われるといったこともなくなります。これにより、安定的で高い信用度が必要とされるシーンにも向く画期的な仕組みが構築できるのです。

ブロックチェーンにおける具体的な仕組み
ブロックチェーンにおける自律分散システムがどのように成立しているのか、もう一歩詳しく具体的にみていきます。ブロックチェーンのネットワークには、原則として誰もが自由に参加できます。そして、この任意で参加するユーザー=コンピュータのことをノードといいます。

ブロックチェーン上に記録された取引記録などのデータは、全ノードが共有しており、個人情報は暗号化されて分からない状態となっていますが、データ内容は完全にオープンとなっています。

複数のノードがデータをコピーし合って保管・管理しており、たとえ一部で削除やデータ逸失が発生しても、その他のノードから元の正しいデータを復旧させることができます。特定の管理者に依存せず、ユーザー同士が真正性を承認し合ってシステムを管理・維持し続けています。

ブロックチェーンの各ブロックと呼ばれる塊には、格納する取引データのほか、そのひとつ前にあるブロックの要約データとしてのハッシュ関数が含まれています。これによってチェーン状に連結したかたちとなっていることから、どこかで不正改竄が発生すると、すぐにつじつまが合わなくなり、異常を発見することが可能です。

この連結したデータ構造と、複数のノードによるデータ同期の仕組みから、ブロックチェーンを完全に停止させたり、そのネットワークを破壊させたりするには、全ノードを同時に壊すしかなく、そうしたことは事実上不可能だといえる高い耐性をもったシステムを構築できるのです。

ブロックチェーンでは、その上でサービスを提供する事業者でも、勝手にデータを改竄したり、削除したりすることはできません。またユーザー(ノード)が自らの履歴を消すことも不可能です。

こうしたネットワークの中心となる管理者、リーダー的存在がなく、各ノードが自律して動いている仕組み、これがブロックチェーンの自律分散システムであり、不正・改竄が困難でシステムダウンのリスクもない、誰も記録を勝手に消去・改変できない、安定・安心・安全のシステムを実現させている基礎なのです。

(画像は写真素材 足成より)